Benetton B194の話
こんにちは。
前回投稿から二週間ほど経ちました。
今回は夏休みに入り、かなり暇ができたのでTwitterで紹介した雑誌
"GP Car / Benetton B194 -グランプリの名車たちが綴る至極のストーリー-”
これが読書感想文推薦図書ちゃんですか pic.twitter.com/85KUHZOB9x
— どきゃ (@Dokya0513) August 2, 2018
これを基にした私の見解というか記録として残したいと思います。
さて、B194はこの記事を見ている方なら御周知のとおり1994年のマシンでございます。残念ながら私は99年生まれですので恥ずかしながら全くの無知です...
そこで調べてみようと思いこの雑誌を買ってみました。
1.私が最初にB194を見て率直に思った感想
とりあえず気になったのはノーズですかね。ノーズがほかのマシンに比べて上に上がっている印象を受けました。
今のF1と比べると当時はまだ自由度が高かったのだなと感じさせられます。
また他のマシンに比べるとウイングが薄い!現代のRedBullを感じさせる空力能力を感じました。
あと気になったのはターニングベイン(バージボード)の存在です。このころはすでに実装済みだったのだなと。
2.B194の設計
若き皇帝を作り上げたB194ですが、製作過程をひも解くと面白かったです。
Rory Byrne-ロリーバーン-
B194を語るうえでこの人は外せないでしょう。
この雑誌の独占インタビューの記事でこんなことが書かれていました。
「私が再びベネトンに戻ったのは91年11月だった。しかしベネトンには92年向けのマシン開発プログラムが一切存在しなかったんだ。」
-GP Car BenettonB194 ロリーバーンが語る”生涯忘れられないマシン”-より引用
なんと...前任のバーナードが解雇されていたために作っていなかったそうです...(なおフェラーリ移籍時も同様のことがあった模様)
いまさら92を作れないのでB191Bとして91年モデルの信頼性向上など改良して92年をスタートしたそうです。
さらにオフィスにフルスケールの製図版を置いて記憶をたどりながら手書きで各セクションの図面を描いたとか...恐るべし...
(左がB191、右がB191B)
そして開幕3戦をB191Bで戦い、バーンが設計したB192を4戦目で投入するわけです。それがミハエルの初P2につながったということなのだそう。いやーすごいなぁ...
(B193の話もありますが、それは雑誌をお買い求めください。これ以上書くと全部書きたくなっちゃう笑)
本題のB194ですが、B194のエアロ開発のコンセプトがその後のエアロダイナミクスの「基礎」になったとおっしゃいています
バーンが目指したのは走行時でも安定したエアロが作れること、それを支持するビークルダイナミクス(ブレーキやエンジン出力の制御)の2点。それを目指すためにはパッシブサスペンションが必須だったとか。結果的にB194はセッティングに対してしっかりと反応してくれるマシンになったそうだ。
3.功績の裏?
今回取り上げるマシンではなくチームの件になってしまうが取り上げたいと思います。
ベネトンといえばミハエルシューマッハ。また彼のバックにはロスブラウンがいましたね。
94年シーズンに導入された新ルール、「レース中の給油」
このルールを最大限に活かして勝ち抜いたベネトン。後半シーズンでは明らかにウィリアムズのほうが速かったにも関わらず、ブラウンの知力、シューマッハのドライバビリティで勝つことができました。
一方...
レギュレーション違反があったのは事実です。ベネトンの燃料の流速が、他チームが使っているものよりも速いのではないのか、という疑惑があったのです。その違反が明らかになったのはホッケンハイム。現在RedBullで活躍中のマックス フェルスタッペンの父である、ヨスフェルスタッペンが給油中に炎上したのです。給油装置からこっそりはずいておいた部品が原因ではないかと言われています。(ベネトンは否定)
善悪を問われたら当然僕は悪としますが、この手のことは昔から今まで続いてることでもあると思いますね。この話は行き過ぎた話ですがレギュレーションの穴をつくことは常套手段ですからね...
ちなみにDAZNで小倉さん(違ったらごめんなさい)がおっしゃいっていましたが、穴をついた結果、Tウィングが生まれたそうです。
4.まとめ
この雑誌を読んで、当時の理解が深まった気がします。
当時のマシンのトレンドなどなど興味深い内容ばかりでした。
私個人の意見としては当時から着々と進化して今のF1があるなという印象です。このような歴史をこれからも作っていってもらいたいですね。
ぜひ書店で買ってみてください。後悔はさせません!買って損することは絶対ないですから笑